中日新聞「隣の仕事場」

2017.12.12

中日新聞_隣の仕事場171212

2017年12月12日の北陸中日新聞「隣の仕事場」のコーナーに紹介頂きました。

今までは社名の株式会社縁Eternityだけの紹介でしたが、やっと金澤広坂「春勢」と店名も紹介頂き嬉しかったです。

 

縁Eternity 金沢市

2014年3月に設立、15年4月にオープンしたブティックアトリエ「春勢」を運営し、商品の企画開発や販売を担う。首都圏での商談会などにも積極的に出展している。
従業員はアルバイト3人を含む6人。
春勢は金沢市広坂1の1の56
洗練された洋風の屈内に、着物や帯の一段物を生かした小物やバッグ、ドレスなどが並ぶ。
金沢市広坂に構えるブティックアトリエ「春勢」は、和の文化や地場の繊維産業の伝統に現代的なアレンジを加えた手作り品を企画販売する。
例えば、ゴム入り織物メーカーの「二口製組」(石川県かほく市)と手掛けた「FITTO」シリーズのバッグやポーチ。ゴム入り織物は同市が全国トップの生産量を誇るが、完成品の一部として副次的に利用されることが多い。
これを前面に打ち出せないかと企画、開発。
六月に両社で製法や製品の特許を取得した。
軽さが特徴で、男性用のビジネスバッグや加賀繍をあしらった品などをそろえる。中田伸代代表取締役は「今までは材料だったが、主役にもなれる」と話す。
「石川県はもともと繊維王国。長年培った技術があり、安心して使える」

金沢市出身の中田さんは幼いころから、祖父が趣味で描いた美人画に固まれて育った。
視野が広がったのは英国を四十日間訪ねた中学一年の夏休み。
多くの繊維製品を目にし、日本古来の色彩と共通点が多いと感じた。
「どの国も昔は草木を搾ったり、岩を砕いたりして色を取った。色のルーツは同じ。だから、(和と洋は)けんかしない」
二十代の時、カラーコーディネータの資格を取得。
専業主婦時代は子どものかばんやアクセサリー作りに夢中になった。
経験を生かそうと三年前、「縁Eternity」(えんエタニティ)を設立。
翌年、店を開いた。
壁紙には十九世紀の英国人デザイナー、ウィリアム・モリスが得意とした植物をモチーフにした壁紙を採用。祖父の美人画の複製品を壁に飾った。
店名は祖父の雅号から取った。

開発に二年かかった商品がある。
一平方メートル当たり約五・八グラムで世界最薄というストール「伽羅」。
織物は繊維メーカー「コイズミ」(かほく市)が手掛けたが、極めて薄く軽いため加工は困難だった。
「真っすぐに切るのが難しく、縫うのも大変。どんな刃物がいいのか、伺度も試した。切り方だけで何カ月もかかった」と中田さん。
試行錯誤の末に仕上げたストールは柔らかな肌触りと光沢や透明感が特徴。
天平文様をモチーフにした柄をあしらった。
ポケットチーフも作った。
手作りであることは店に行けば一目瞭然。コトコトコト…。
二階のロフトでは社員がミシン縫いに余念がない。
店内はゆったりとした時闘が流れる。
中田さんは「使うと豊かな気持ちになれる物を作りたい」と話している。(平野誠也)

「ご縁」出会いに支えられ
独特の社名は「皆さんとのご縁がずっと続くように」と中田さんが願いを込めて付けた。顧客や織物生産者、スタッフらとの出会いに支えられたという。
「『縁』と『Eternity』。和と洋でしょ」と中田さん。
古今東西の美を柔軟に織り交ぜた商品は、今後もずっと消費者の心をつかむと期待したい。
薄くて軽いストール「伽羅」をまとい、ゴム入り織物のバッグを手にする中田伸代さん
バッグや小物などの商品が並ぶ店内。
美人画も飾られている=いずれも金沢市広坂で